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河口湖通い2008

 投稿者:α編集部  投稿日:2014年 3月26日(水)08時10分29秒
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                河口湖通い 2008




      一年の始まりは、いつもこの山荘からのようです。
      都会を離れての数日間は、天気のいい日は、自然とたわむれ、あとは特に
      何をするのでもなく、本を読むか思索にふけるだけのようにも見えます。
      至福の時。




1月

2008年元旦 2008/1/1

外はマイナス5°、朝まだき赤松林の中を散歩した。顔や耳・手先が痛いほどの冷え込み
だ。この寒さになると吐く息が白くならないことを発見した。
さっき映してきたばかりの富士山、この山を見ていると千曲川旅情の歌の
    昨日またかくてありけり    今日もまたかくてありなむ
    この命なにをあくせく     明日をのみ思ひわづらふ
の思いのように、雄大な山の大きさに比して、日々の憂いはなんとちっぽけなものか、後
十数回の年の初めしか残されていない私は、せいぜい今日という日を楽しく過ごそうと思
う。

       


新年のご挨拶 2008/1/1


 同人αの皆さん新年おめでとうございます。昨年より、もはや還暦もとっくに過ぎ、四
 捨五入すれば70という、60の坂を転げ落ちる歳になりましたので親族・友人・会社関
 係の年賀状を遠慮させてもらっていました。しかし同人の方々は特別の思い入れと親身
 なお付き合いをさせていただき感謝に堪えませんでした。いまここにメールにてご挨拶
 申し上げるべく冬空に大手を広げたような雄大な富士を横目にしながら、今年もまたこ
 の風林火山の地で一層の好奇心と野次馬根性と独立自尊の旗印を掲げてキーボードを叩
 いています。

 旧年中はご多忙のなか多くの投稿をたまわりまして感謝いたします。我々新しい試みと
 しましては、いつでも何処ででも、誰の作品でも見ることが出来るように今までの作品
 を全部掲載したブログをリンクしました。また、作品が10編纏まった同人の個別の作
 品集を作りました。現在は田村道子さんと私の2冊ですが、まもなく北島浩之氏の作品
 集が出来上がります。

 さて今年は、同人αのホームページ「東西南北」に投稿された昨年一年の同人の合評を
 CDに焼付け配布したいと思いますのでご期待ください。
 このように今年もいろいろの新しい企画を考えて一層楽しい自己表現の舞台を作りたい
 と思いますので、どうぞ皆様のご協力と誰でも編集長(変酋長・偏執調・辺周長)の心
 意気で誤算禍下さい。

●Oさんから
 明けましておめでとうございます。昨年は色々とお世話になりました。今年もきっと沢
 山面倒を見てもらう事になりそうですが、どうぞ宜しくお願いします。お互い元気で毎
 日が過ごせればよいですね。
●R Rさんから
 新年おめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。
 お年賀ありがとうございます。古賀様のアルファへの諸々のお骨折りに何時も感謝して
 おります。2007年はアルファへの投稿もままならぬ程の多忙でした。今年はもうす
 こしゆっくりした生活をと望んでおります。3月には帰国の予定ですのでお目にかかれ
 るでしょう。
 2008年が素晴らしい年となりますように。  らく
●MKさんから
 新年あけましておめでとうございます。
 早々のお年賀挨拶あるがとうございました。古賀さんの知性とセンスが光っていますね。
 アルファでは本当にお世話になっております。皆様の能力に圧倒されっぱなしで、恥ず
 かしいし、その存在も疑わしいのですがもう少しお邪魔させて頂こうと考えております。
 先日の合評では、古賀さんのアドバイス、ご指摘、すごく我が胸にストーンと落ちまし
 た。なるほど・・・と思いました。これ等のアドバイスを肥やしに次作に繋げていくよ
 うにします。本年もよろしくお願いします。
●AMさんから
 明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりましたが本年もどうぞよろ
 しくお願い致します。
 新年の富士山の写真を見せて頂き有り難うございます。山荘でのお正月を想像しており
 ます。



3月

山荘へ 2008/3/5

◆さて今度の週末は2ヶ月振りに山荘に行こうと決め、金曜日1:30の高速バスを予約し
 た。兎に角明るいうちに着いてすぐ薪ストーブに火を入れ、家を暖めなければならない。
 今の時期は多分零度前後の気温で、松林の中や、道路脇にはまだ根雪が残っているに違
 いない。日曜日には櫛田君と岸夫妻もやってくる予定になっている。その他、半月前に
 イケヤで求めてきたキットのチェスト3個を組み立ててオイルステンを塗らなければな
 らない。また昨日ギャラリー・日比谷で額装の終わった鈴木信吾の銅版画を飾らなけれ
 ばならない。それから、庭のクマザサの植栽の範囲も高山庭園を呼んで打ち合わせなけ
 ればならない等々、結構忙しくなりそうだ。
◆以前「ならた識」ということについて書いた本を買って読んだことがある。長岡氏との
 会話に出てきたのを思い出して、さんざん辞書で調べたがなかなか見つからない。多分
 仏教用語で「意識」についての哲学的なことがらだったと記憶するが、山荘の本棚にあ
 るかも知れないので探すつもりだ。
◆北島君の著作集の校正(長岡氏の校正を含め)・編集も終わり、最終の著者校のために
 ゲラ刷りを今日彼に渡す。印刷・製本するまでは時間があるので、 2007年度の「窓辺
 にて-赤松次郎の日記」を本にするために編集に取りかかった。そのまま一太郎にコピ
 ーするが、時系列に並べ替えることと、写真を新たに取り込まなければならない。どう
 も200ページくらいになりそうで、1冊にするにはホチキスが止まらないのではと懸念
 される。3冊にするか、それとも B5をA4にしてページ数を減らすか思案のしどころ
 だ。



家の温度 2008/3/8

◆午後三時ごろ山荘に着く。いそいで薪ストーブに火をいれるものの冷え切った家はなか
なか暖まらない。今日は外気温5度の方が高く、いままで長い間低い温度でじっくり冷
 やされた家は、断熱効果のおかげで外気温が上がってもそのマイナス5度状態を律儀に
 守っている。だから一度全部の窓を開けて空気を入れ換えた。
◆やっとTVの映画に時間になったころ18度になった。この温度まで上がると、すきま
 風はないし家全体が暖まっているので風の動きもなく快適である。北側の部分や林の中
 には未だ雪が残っている。近所の家の屋根の雪は無いのに、私の家の屋根だけ積もって
 いるのは、やはり常時住んでいると家本体も温度が高いのかも知れない。
◆やがて夕方より雪になった。街灯の明かりをよぎる雪の灰色の影が繁くなる。



田舎生活  2008/3/9

◆結構一日中雑用で忙しい。これは私の意に反することだ。田舎生活を憧れる人は畑仕事
 に精を出すことを厭わず、来る度に土をいじっている。向かいの夫婦も、下の男性も仕
 事着にはまって籠を担いで貸し菜園に出かける。私は山荘ではなるべくそのような労働
 をすまいと思っている、何のために都会の仕事から逃れてきた意味がないないのではと
 思っている。
◆昨日は夜半より雪が降った。今朝は良い天気になって、昨日の雪が日の当たる木々の間
 から解けてきた。雪の残る木の陰の鋭い三角の模様が面白い。

       




4月

山荘へ 2008/4/12

◆昨日の金曜日午後から山荘に向かう。
◆済まさなければならない事が山積している。
  1.前原東2丁目住宅の構造図作成
  2.北島君の著作集の最終校正
  3.2007年度赤松次郎日記の校正
  4.「定年退職後の日々第三回」の合評
  5.一の宮の桃の花を見に行くこと
◆富士吉田あたりまでは桜が満開で素晴らしかったが、ここ河口湖のまわりはまだ桜の花
 は蕾のまま、山吹の花も葉もまだである。そのかわり梅の花とこぶしの花咲いているが。
 やはりここは寒い土地なのだろう。
◆小林秀雄全集第四巻 P226
 今日の文学が非常に心理的の傾向を取っていることは周知のことだ。誇張していえば物
 語性は大衆文学に奪われ、思想性は批評家に奪われ、今日の純文に携わる作家は、ただ
 心理性の世界に様々な工夫細工を凝らしめているににすぎぬ。

       



蟻地獄の穴 2008/4/12

本郷から送った本の宅急便が10:30に届いた。そのあと車で出かける。御坂道の峠の長
いトンネルを抜けると、染井吉野の満開の花が常緑樹の山々の中に映えて見事である。木
楢や椚の木の芽もちらほらほころび始めている。樋口一葉ゆかりの塩山の慈雲寺にあるし
だれ桜を見に行くのを途中でやめて、桃の花を見るために左に曲がった。昨年も訪れた桃
祭りが開催されている公園を訪れる。一回りして帰りに桃の花の切り枝を100円で購入
した。枝も見えないほど花が着いていて、中心に向かってピンクの色が強い5弁の花びら
である。
 出かける前に床下の物置を覘いたら不思議な5条の線を見つけた。力を入れて小枝で土
を掘りながら絵を描いたような1メートル50センチほどの長さの線が傾斜した上から放
射状に下に伸びている。最初は水道(みずみち)かと思った。それにしては土は乾燥して
いて、水の流れであればもう少し広がりをもった線になるだろう。私はてっきり薪ストー
ブ用に積んでいる木楢の束から孵化した何かの昆虫の幼虫がはい出したのかと思った。昨
年の春から夏にかけて木楢の木の中に生み付けられた幼虫が孵化してはい出していたのを
見ていたからだ。
 桃の花見から午後に帰ってきたら、クマザサの植栽を頼んでおいた高山造園の職人が5
・6人庭で作業をしていた。私は社長の高山さんを見つけ、床下の不思議な線の話をした
ら、あれは蟻地獄の虫がはいずり回ったあとですよと教えてくれた。よく見ると線の先端
に二カ所丸い漏斗状の孔がある。確かにこれは小さいころ遊びに行った田舎の従兄弟の家
の近くの社の縁の下で見つけた蟻地獄の穴であることを思い出した。
 Wikipediaより
蟻地獄:ウスバカゲロウの幼虫。体長約1センチメートル。乾いた土や砂にすり鉢状の穴
を掘り、その底に隠れて落ち込んだアリなどを捕食する。すりばちむし。あとびさり。あ
とじさり。[季]夏。地方によっては極楽トンボ、神様トンボなど様々な俗称がある。



クラブアップル 2008/4/13

 私が林檎の木や胡桃の木を庭に植えることが長年の夢であると申し出ても、高山造園の
社長は「実のなる木は花の頃はいいが野生の猿や毛虫などの問題がおおく手間が掛かって
面倒だ、このような別荘地域では自然のままが一番いいですよ」といって一向に取り合っ
てくれない。だからイロハ紅葉や熊笹は彼の好みに合ったらしく快く植栽を引き受けてく
れた。
 だが、細君はターシャ・テューダー家の庭園に憧れてよく冊子を見ていたが、そのうち
クラブアップルの花に魅せられて、高山さんの仕事も終わったしこっそり庭の隅に植える
ことを主張した。だから今日Jマートで早速2mばかりの高さのクラブアップルの苗木
2本を求めて来て、南側のテラスの向こうに植えた。今年は清楚なリンゴの花が5月中旬
には見れるだろう。
 クラブアップル-googleより
分 類:バラ科、マルス属
原産地:主にヨーロッパ、北アメリカで改良された園芸品種
類 別:落葉性、高木性、広葉樹(エゾノコリンゴ、ハナカイドウの仲間)
特長・性質:花が大きく、つぼみのころから楽しめます。野生のコリンゴにくらべ各品種
とも花弁が大きく白、桃、赤藤色などがあり、半八重咲きの品種もあります。



村松さんのこと 2008/4/29

 昨日山荘の隣の村松さんの奥さんから携帯に電話があった。山荘のホームページ上で別
荘地の元管理組合長の村松さんが4月13日に亡くなったということは知っていたが、そ
の件で奥さんから改めて知らせてきた。今度行ったときにお線香を上げようと思っている
由を告げる。奥さんは村松さんは最後に「お世話になった皆さんを呼んで御馳走してくれ」
という言葉を残していったから、5月24日にどうぞ来て故人を偲んでくださいという知
らせであった。
 村松さんは私の碁敵で、彼と最後に打ったのは昨年大晦日だった。酸素マスクをしなが
らでも、気力は衰えていなかったように思えたが、それでも健全だった昨年の秋ごろより
もそのときは多少勝負に淡泊なように感じられた。その前日からその日まで8回打ったの
だが、8回とも中押し勝ちで圧勝したのだが、今思うと手加減して花を持たせたらよかっ
たと少々反省している。享年85歳、ご冥福を祈る。




5月

小宮さん 2008/5/2

◆朝7:40高速バスで山荘に出かける。富士吉田近くまで来たとき小宮さんから「いま忍
 野にいる、これから河口湖駅に向かうが如何?」という電話があった。では10:15に
 逢いましょうという事になり、待つ間駅のカフェでコーヒーを飲む。気温13度で少し
 東京よりも寒い感じだ。 小宮さんと逢い「さてどうしよう」、「ミツバツツジがきれい
 なところがあるが一緒に行きますか」という彼女から誘いがあり細君と私の三人で行く
 ことになった。じつは私の四輪駆動のジムニーは税金の安い荷物専用の「貨車」登録に
 なっているから、小宮さんは荷物になってもらって後ろの座席へ。途中スーパーで食料
 の調達をした後、青木ヶ原樹海方面へ走ること10分、見事なミツバツツジの満開の群
 生を見た。西湖を廻って河口湖にいたり湖に面するレストランで山菜そばの昼食をとる。
 その後山荘にて2時間ばかり三人でお茶を飲みながら歓談する。3時ころ小宮さんを河
 口湖駅まで送る。途中の山吹、八重桜、辛夷などの花が美しい。天気予報が大いにはず
 れ一日中曇りや小雨だったが、雨に濡れた新緑もまたいいねと話し合ったことである。
◆息子から譲り受けたコンピュータが4時ごろ届く。いろいろ調整したが、二点だけうま
 く出来ないことがあった。一つはキーボードのローマ字対応から日本語タイプへのドラ
 イブの変更がうまくいかない。そのため@マークや;、:などのキーの場所が違うこと。
 二つめはインターネットのワイヤレス受信がセッティング出来なかった。いずれにして
 もこのコンピュータのシステムのCD-ROMを本郷に置いてきたのがいけなかった。
 こんど来たときまで今までのコンピュータで我慢するか。



山荘便り-2 2008/5/3

◆隣の村松さん宅へお線香を上げに行く。奥さんも一人になって寂しそうである。特に真
 冬は雪が凍って、車が使えない時があり閉ざされるから、これからどうしようかと思っ
 ていると聞いた。藤沢に今飼っている犬の「はなちゃん」が一緒に暮らせるマンション
 でも購入して住もうかとも考えているといわれた。
◆「脳と仮想」茂木健一郎
  *クオリア(質感):脳から心がどのように生み出されるのかという謎。
  *宇宙の中の森羅万象はその客観的なふるまいにおいて、数字に直すことができ、方
   程式で書くことができるという科学的世界観があるが、それだけではない。 それは
計量できないものをクオリア(感覚質)である。




村松さんを偲ぶ会 2008/5/24

◆pm1:00より富士ビューホテルにて村松さんを偲ぶ会に細君と出席。
 100人ほどの縁の人たちが集まった。ここ亀甲台からは管理組合に関係した20人ばか
 りで、理事ではない私はたぶんお隣さんで碁敵だから呼ばれたのだろう。
◆4月に植えた二本のクラブアップルの白い花が咲いている。
 湖の側の朽ちたアパートの敷地に、昨年の台風で倒れて根本から切られた胡桃の巨木の
 廻りに実生の苗が何本かあった。その中の二本を失敬して山荘の敷地に植えたのだが、
 春先にクマザサの植栽を依頼した高山造園の工事で引き抜かれたのか姿が見えなくなっ
 ていた。その中の一本がけなげに生きていて新芽を出していた。果たして立派なクルミ
 の実をつけるように大きくなるだろうか。姿の見えない残りの一本は昨秋葉を落とした
 ので単なる雑木とみなされ引き抜かれたに違いない。




6月

「ひとりぼっちのセキセイインコ」*感想番外編  2008/6/21 *同人α15号

いま山荘の窓からシトシトと降り続く雨を眺めながら「ひとりぽっちのセキセイインコ」
の遅すぎた感想番外編を書いている。二年前に本郷の公園の見えるバルコニーの鉢植えか
ら持って来たラビット・ラズベリーがやっと土地になじんだと見えて、今年はかごいっぱ
いの赤い実が採取できた。朝食に添えて恐る恐る食べてみると、野趣豊かな野いちごの甘
い味と香りがした。これはいける、このイチゴは生命力も強く冬にも葉を落とさないから、
冬枯れの敷地に緑のさわやかさをつくってくれるカバープラントとしては最適だと思え
た。いつか見た四谷から市ヶ谷へ向かうお堀に面した黒松林の中に群生していたラビット
・ラズベリーのように・・・。
 さてこの詩は、カオちゃんやおばあさんへの惜別の情が特に強いわけでもない。まるで
パステルカラーの淡い色で描かれた,夢見るようなマリー・ローランサンの少女像のよう
な、透明で明るい光で包まれ、時間の止まった二次元の空間を思い出させる。そして、エ
リック・サティのジムノペディの音楽のような静かな諦観に満ちている。そこには鳥かご
を出て力強く羽ばたき積極的に生きる自由な姿は見られない。そこが好き勝手に生きてき
た私にとって、優しさと美しさに感じ入る一方で少々不満でもある。

       




7月

ラベンダー祭り 2008/7/13

◆山荘に行く。血圧計を忘れた。上が120台下が70台だから一応正常値を保っているの
 で、そんなにシリアスと考えていないからであろう。
◆河口湖町のラベンダー祭りをやっていた。13日の日曜日までとのこと。
◆ツルバラ用の垣根を作るために、高さ90cm直径6cmの焼いた杉丸太を3本とメッシュ
 のビニールフェンスをJマートで購入した。夕方日が西に傾き、暑さがやわらいでから
 その作業をした。こういう作業は苦手だが思いの外簡単にスムーズに完成した。
◆朝、昼とテラスで食事をする。天気はいいし、適当な木陰と快適な温度、さらに遠くの
 せせらぎの音、まさに屋外のいすに座りボケーと時間を過ごすにはいい季節だ。
 この辺は九州の郷里とちがい、蚊や蜂やムカデ、蛇といった不快な害虫が少ない。ヨー
 ロッパやアメリカの北の地方のように冬の寒さが厳しいせいなのか。傾斜地でヤブ蚊が
 発生するたまり水ができない地形だからか。
◆東京は真夏日で熱帯夜とニュースでは言っていたが、ここの夜は長袖でも着ないと寒い
 感じがする。窓を開けて寝ると風邪をひきそうだ。
◆夕方、近くを流れる渓流に行き双眼鏡で水の中を覗いたら、水流が激しくそんなに深い
 淵はないが、20cmにも満たない小さなヤマメかイワナが4・5匹ところどこにある淀み
 にいるのをみた。川筋の要所には10m近い砂防ダムがあるから、昔からいたのではな
 くいつかだれかが放流したと考えられる。

       




8月

すずめ蜂 2008/8/9

 山荘の隣の村松さんから電話があった。薪ストーブの煙突にすずめ蜂が巣を作り始めた
らしい。今のところ煙突の外なのか中なのかは判らないが、明日行ってみてもし内部なら
ば、この真夏にストーブを焚いて出て行って貰おうと思う。先週の管理組合総会の後の懇
親会があった。その屋外バーベキュー会場で、細君は両足の至る所をぶよに刺されて痛が
っている。一週間たってもまだ腫れ上がっている。いつかまれたか判らないほど小さい虫
だが毒は強い。
 ブユ(蚋)は、ハエ目(双翅目)・カ亜目・ブユ科(Simuliidae)に属する昆虫の総称。
約50種が存在する。ヒトなどの哺乳類から吸血する、衛生害虫である。関東ではブヨ、
関西ではブトとも呼ばれる。英語では Black fly
成虫は、イエバエの4分の1ほどの大きさである。
 カ(蚊)と違い吸血の際は皮膚を噛み切り吸血するので、多少の痛みや流血を伴う。そ
の際に毒素を注入するため、吸血直後はそれ程かゆみは感じなくても、翌日以降に(体質
にもよるが)患部が通常の2倍ほどに赤く膨れ上がり激しい痒みや頭痛、発熱の症状が現
れる。ひどい場合はリンパ管炎やリンパ節炎を併発することもある。  Wikipediaより



花壇の手入れ 2008/8/11

◆Jマートから杭とビニールフェンスを購入。つるバラ用の垣根をつくる。
 前回に買ってきた4キロのハンマーは杭を打ち込むのに実に有用だ。しかも 冬には堅
 いさわクルミの実を割るのにも力を発揮するにちがいない。



早起き一仕事 2008/8/12

◆今朝は早起きして山荘の木造の階段を防腐用の塗装を塗る。一番上のステップにいた野
 良の子猫と目があった。この辺にも住み着いているらしい。
 木材保護着色用塗料(日本エンバイロケミカルズ株式会社)
 キシラデコール  屋外木部用保護着色塗料
 木部に浸透し、内部から防腐・防カビ・防虫効果を発揮。色持ちの良い優れた耐候性。
 木目を生かした自然の仕上り。木の通気性を保つ浸透タイプ。塗りやすく、抜群の作業
 性。
◆8月26日(火) 熊野古道ウォ-キングと暑気払いを兼ねて集まりましょう。時間は
 午後五時半、いつもの所で。参加できる人だけでやりましょう。今のところ参加確定者
 は、金子・古賀・香月・熊井の4人です。 時間が早いですから、予約無しでどこかに
し けこみましょう。




9月

雨ごもり 2008/9/23

 三日間ずっと雨で山荘にこもったままだった。
晴れた日の朝は小鳥の声で目をさますのだが、遠くの谷川のせせらぎを除くあらゆる音を
吸収して、しっとりと湿った森は沈黙している。未だにその美しくさえずる小鳥の名前が
わからない。キリテ・カナワの唱うオーヴェルニュの歌のようにリズミカルにゆったりと
したのびのある声は、イタリアのホテルでも聞いた記憶がある。あれがナイチンゲールな
のか、和名をノビタキといらしいが本当のところは解らない。
 K君からもらった「ホーキング宇宙を語る」と山荘においてある小林秀雄の「様々なる
意匠」を読む。 小林秀雄全集は昭和四十二年出版なのに「文芸」を「文藝」「恋愛」を
「戀愛」などと旧字体を使っているのはどうしてだろうと疑問に思った。たぶんこの原稿
は戦前に書かれたもので、新字体では現せない感覚を作者が大事にしたのだろうという思
いに至った。四日目にやっと雨が止み、東の峰から太陽が顔をだすと強い光が林の間をキ
ラキラと乱舞する。あす東京に帰ったら、また忙しい時間に翻弄されるのか。




10月

トリカブトの花 2008/10/12

 山荘に着いた日は十三夜だったので明るいうちにススキの穂と野の花を摘んできて花瓶
に挿した。夜、高木の葉の間に瞬くように光る月をみながら、ちいさな白い団子を三つ食
べた。
 今朝は早起きして薪ストーブ用の杉の葉を集めに谷川の林に下りてゆく。もう標高千メ
ートルのここは肌寒く、厚手のセーターが必要だ。沢までの草深い道には名もない菊科と
思われる白い小さな花がちらほら散在する。その中に紫苑色のトリカブトの花を見つけ、
一枝手折って持って帰る。
 牧野富太郎の植物図鑑でしらべると、やはり根にはアルカロイドの猛毒を含むという、
見た目の可憐さとは裏腹にドキリとさせる植物だ。そしてこの山荘の敷地に自生していた
一本の大木と昨年植えた三本のいろは紅葉はまだ紅葉していない。

       




11月

山荘だより 2008/11/1

 今年は山荘に来るたびに雨に遭った。久しぶりに今朝は晴れて八時過ぎに東の山の端か
ら太陽が上がってきた。枕の草紙で清少納言の書いた「山際」と「山の端」の違いを、昔
散々古文の授業で教えられたという記憶が蘇った。
 この場合はどう表現するのだろうと辞書を引いてみた。山際は空の山に接する部分、山
の端は山の空に接する部分とあった。やはりこの場合は山の端から太陽が顔を出すという
表現が正しいのだろうか。時々そのような言葉の意味をあまり深く考えると何がなんだか
解らなくなってくることがある。
 我が家は時に氷点下20度の厳しい寒さになるとの理科年表のデータを採用して、でき
るだけ断熱効果のあるように二重ガラスの高機密性のある小さな窓にした。だから部屋の
中は普通の日本家屋のような開放性はなく、おまけに壁を真っ黒の塗装をした杉の板張り
としたものだから部屋の中はすこぶる暗い。白内障を患っている私は、白昼の屋外を歩く
と光が乱反射し白濁して物がよく見えないのだが、ソファーに座って本を読んだり、音楽
を聞いたりするにはその部屋の暗さがちょうどよい。若いときのような明るさにはもう耐
えられないのであるが、だからといって山荘を建てるときにそのような情態に自分がなる
などとは思っても見なかった。その山の端から出た太陽の光が、木楢の葉を通し部屋の奥
深くまで帯状となって射し込む。
風で木々が揺れるたびに光がちらちらと輝き揺らめき、自分のいままでのそしてこれから
の人生を表現しているような思えた。
 いま山荘のまわりの公孫樹は鮮やかな金色になっているが、いろはもみじはまだ紅に染
まるまではあと十日ほどの時間が必要のようだ。今年もまたそのタイミングが難しく、我
が家の見事な大木の色づきを見られそうもないのが残念である。



ストーブ係 2008/11/23

 朝11頃山荘に到着。部屋の中の気温は3度で、じっとしていると芯から冷えてくる。
すぐに薪ストーブに火を付けなければならない。家から持ってきた朝刊を全部ストーブに無理矢
理押し込む。まるで食べ物を口いっぱいに頬張るような具合だ。その上に細かい木片を10
本ばかりのせて火を付ける。
 最近は火を熾すのが我ながらうまくなった。江戸時代の火付け盗賊の親分の腕だなどと
冗談を言いながら、一発でたきつける。しかしよく放火の事件を耳にするが、家に火を付
けて火事にするのは結構難しいもので、たき火すら燃せない若者にキャンプで出会ったこと
がある。
 さて、家一軒の隅々まで暖かくなるには5時間ほどストーブに薪を燃やし続けなければい
けない。そうすると後は消えない程度に薪を継ぎ足せばよいし、寝る前に火を落としても
朝起きても15度ほどに保てていて、寝間着のままどの部屋に行っても寒くはない。
 ストーブに新聞を詰めながら考えた。気づいて見ると朝刊は40ページという、思いもしな
かったほどの枚数で成り立っている。この文字でびっしり詰まった読み物を毎日読んでい
るわけだ。そこで文庫本にしたらどうなるかを考えてみた。面積で比較した方が手っ取り
早いから下のような計算をした。
   新聞紙:45cm×55cm×40ページ=99,000c㎡
   文庫本:10cm×15cm×300ページ=45,000c㎡
   99,000÷45,000=2.2≒2冊
 以上の結果、毎日隅々まで読む人は、文庫本2冊をものにしているということが解った。
・・・などと金のかからない妙な遊びを見つけては楽しんでいるのである。




12月

山荘便り 2008/12/28

◆今日は朝日に映えた富士が窓越しに見えている。雪のない夏の「だらけた姿」より、雲
 一つない凍てつく空気のなかにスックと立つ白い雪を纏った様子の方がずっといい。富
 士山は冬がいい。月見草の咲く季節ではないが、正月になったら太宰治が逗留して富岳
 百景を描いた天下茶屋まで登ってみようと思った。
◆長岡さんよりクイズの正解者の吟遊視人氏と私の二人に何か商品をくださるという。私
 達に共通するものという示唆がありましたので、左翼的な思考を矯正するための毒薬か
 水責め、スペインの蜘蛛、猫鞭、鉄の処女、ユダのゆりかご、火頂、石抱き、皮鞭、ラ
 ック、猫の爪、リッサの鉄棺、ガロット、貞操帯、などの拷問の道具かもしれない。い
 ずれにしろ楽しみに待っています。
◆馬込の先生から借りたウイリアム・アイリッシュの「幻の女」を読み出した。とにかく
 書き出しがなかなかいい。「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気
 分は苦かった」。まさにうまい台詞である。もう一つ感心したのは主人公が6階のフロ
 アーに登るために乗ったエレベーターの動く描写で「ロビーが下にさがってゆくのが、
 外扉にはめ込んだ小さな菱形のガラス窓越しに見えた」、普通だったら上に動き出した
 などといった月並みな表現で我慢するだろう。それを下がっていくという、まるで反対
 の表現を使ったところが憎いところである。
である。



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